最終更新日時 2019/02/01

かつて難攻不落の名城と呼ばれた、福島県会津若松市の鶴ヶ城。その鶴ヶ城と、隣接する御薬園が1年に1度ろうそくの灯りに彩られるイベント「会津絵ろうそくまつり」が今年も行われます。雪景色に浮かぶ城は、いつまでも眺めていたくなる幻想的な雰囲気にーー。今回はこの「会津絵ろうそくまつり」についてご紹介いたします。

鶴ヶ城の歴史と見どころは?

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まずは、イベントの舞台となる「鶴ヶ城」について、皆さんに知っていただきたいと思います。鶴ヶ城は、1384年に葦名直盛が造った『東黒川館』が始まりとされ、代々の藩主がその城を治めてきました。その後時代が進み増え続ける戦に備え、伊達氏より引き継いだ藩主、蒲生氏郷が石を使った頑丈な近世城郭に改造し、天守閣を造った時点で、その名前も『鶴ヶ城』と改められたと言われています。

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この時に積まれた石垣は、今でも崩れることなくそのまま残っているそう。一番古いのが天守閣の石垣で、蒲生氏郷が400年以上前に築いたもの。石の積み方は「野面(のづら)積み」と呼ばれる工法で、自然石を組み合わせて積み上げられています。他にも表面に出る石を叩いて平たくする「打込み接ぎ」や、江戸時代以降標準になった整形を行う「切込み接ぎ」があります。

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長い期間をかけて完成した鶴ヶ城では、天守閣、太鼓門周辺、鉄門・廊下橋付近とで、それぞれの工法の石垣を見ることが出来るのも見どころの1つ。実は会津地方には400年程前に震度6以上と推定される大地震が発生したと言われているのですが、一番古い天守閣の石垣はその災害も乗り越えてきたということを想像すると、とても感慨深いですね。

職人の技が幽玄の世界を照らし出す・・・

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歴史の重みを感じるこの鶴ヶ城で行われるのが「会津絵ろうそくまつり」。毎年2月上旬に行われるイベントです。開催開始から2019年でなんと20回目を数え、年々訪れる観光客は増えているのだとか。雪に真っ白に染まった城郭を、約10,000本ものキャンドルがその炎を揺らします。

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日没から徐々に辺りが暗くなり、やがて空が真っ暗になるころには、天守閣がその姿を夜空に浮かび上がらせます。ろうそくの温かい灯りと、青白いライトの饗宴。

この2つの光は、星が瞬く夜空のどのあたりにまで届いているのでしょうか。鶴ヶ城やその城下を守り、無念の死を遂げた白虎隊たちにもこの光が届いていることを祈りつつ、壮大な景色を眺めてみましょう。

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この「会津絵ろうそくまつり」は、隣接する「御薬園」でも行われています。「御薬園」とは室町時代に葦名盛久が別荘を建てたことから始まった、池を真ん中に配した回遊式の庭園です。お城からは歩いても15分ほどなので、そのまま歩いて行くことが可能です。灯りがともした竹筒が、庭園の中心にある心字の池を取り囲み、幽玄で非現実的な世界を繰り広げています。

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もうひとつの見どころは、ろうそく本体。いろいろな形のキャンドルやろうそくのなかには、色鮮やかな花々が描かれた絵ろうそくが使われています。これは会津の伝統工芸品で、1本1本形を整えてつくられた大変貴重なもの。その絵ろうそくが市内各所で約5000本も飾られている様子は見応えがあります。

ちなみに1口1,000円で、絵ろうそくを献品することもできますよ。色鮮やかな菊や牡丹、藤などさまざまな柄があるので、じっくりとご覧になってください。

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またろうそくを天守閣から見下ろすこともお忘れなく。実はこのイベントでは、ろうそくをつかって地上に絵が描かれているのです。地上を歩いていると分かりづらいのですが、鶴ヶ城の天守閣に登るとよく分かります。雪の上に浮かび上がる絵・・・今年は何を題材としているのか、毎年これを楽しみにしている方もいるのだそうです。ちなみに夜間登閣は大人410円、小人150円。普段は見られないので、ぜひお立ち寄りください。

昼は会津の街を散策しよう

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「会津絵ろうそくまつり」が始まる前の昼の間は、会津の街を散策してみるのもよいですね。

昼の間でないと楽しめないのが、天守閣からの景色と鶴ヶ城特有の赤屋根。冒頭に説明した石垣などもチェックしたら、一度会津の街へと繰り出し、城下町やその周辺を探索しましょう。

さざえ堂 入り口

鶴ヶ城からタクシーで約15分のところにある「さざえ堂」は国指定重要文化財にも指定されているスポット。二重構造のらせん階段が張り巡らされており、行きと帰りで違う階段を使うことになります。景色はほぼ変わらないので、狐につままれた気持ちになると話題です。

飯盛山

料金は大人400円、高校生300円、小中学生200円。公共交通機関では、「ハイカラさん・あかべぇ」を使えば、最寄りの「飯盛山下」まで行くことができます。そこからは飯盛山を登ること徒歩5分。さらに進むと、白虎隊のお墓がある広場まで行けるので、あわせて観光されるとよいでしょう。

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そして、いよいよ日没が近づいてきたら、会津若松駅や東山温泉、北出丸通り、七日町通り、野口英世青春通り、大町通り、それから西若松駅東口広場などの散策に向かいましょう。各通りや駅などでも、ろうそくが灯されている姿を目にすることができます。

序章としてこれらのスポットを楽しんだらいよいよメイン会場の鶴ヶ城へ。真っ白な雪の中に浮かび上がる光のファンタジーを、たっぷりとお楽しみください。

開催場所 会津若松 鶴ヶ城・御薬園
日時 2月8日(金)・9日(土)午後5時30分から午後9時まで
URL http://aizu.com/erousoku/

絵ろうそくの魅力を満喫しよう!

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いかがでしたか?今回は会津若松にある鶴ヶ城や周辺で行われるイベント「会津絵ろうそくまつり」をご紹介して参りました。伝統工芸品である絵ろうそくを使用したり、お城のライトアップも一緒に楽しめるイベントは非常に珍しいと思います。また、絵ろうそくを自分で献品できるのもポイント。ぜひ参加してみてくださいね。

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